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父さんだってしゃべるんだ!
by dotenoueno-okura
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  ●ごあいさつ
 これは“遺言書”であり、モノをとおして語る“個人史”でもあります。当然に、想定読者はわが子をはじめ近親者だけ。他人様には無意味な記事ゆえ、たまたま眼にして読んでくださる方があれば恐縮至極のしろものです。
 それを承知で無意味な作業を始めたのは「オレも年ごろ」という自覚と、家族に対して寡黙にすぎた反省からで、この場を借りて「父さんだってしゃべるんだ!」という変身を試みようとしたわけです。

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  ◎ふだん着

 衣類は、スーツ以外にも数多い。よく「お父さんはいつでも同じ格好している」と家内でも言われ、他人様にもそう見られているようだが、じつは私はかなりの衣裳持ちなのだ。ジャケット、ジャンパー、セーター、カッターシャツ、替えズボン、トレーニングウエア、半天…… むこう30年くらいは不自由しないほどある。だが、ぜんぶまとめて処分したほうがいいだろう。

 カジュアルウェアといわれるこういう衣類は、昔は“ふだん着”といってね、「ふだん着はなんでもいい」というのが当時の共通認識だった。だが、いまそれらを総点検してその素性・来歴を思うと、あらためて「わがファッションライフの真実=実態」が浮かび上がってくる。
 大半がセカンドハンドのもらい物なのだ。兄弟のお下がり、息子のお上がり、親類からのもらい物ばかり。母さんが勝手に見立ててくれたもの以外、自分で買って袖をとおした新しいものはほとんどない。しかもノーブランドで、20年も着続けたものが少なくない。さながらボロ市──耐乏生活と無頓着の証明と見られてもしょうがない現状なのだ。

  ◎ふだん着_e0173081_10521511.jpg

 けれども、ふだん着などあり合わせで十分という“生態”は、倹約の時代に育った私の世代ではめずらしくはない。まして私は自意識がつよく好き嫌いがハッキリしているから、ファッションにもそれなりのこだわりがある。考え方の大前提は“包装紙より中身”で、貧弱な体躯を衣装で飾りたてるのはアホに見える。カジュアルなおしゃれというとゴルフルックまがい、あるいはスーパーやユニクロのチラシから抜け出したようないでたちは笑えてしまう。むしろ着古したふだん着のほうがましと思っているわけだ。

 母さんの名誉のためにいうならば「オレは何を着ても映えるんだから」と、新規購入を固辞してきた傾向がある。そのような次第だから、これらを形見分けにすると君たちに“返す”ことになる。まとめて処分したほうがよかろうとはそういう理由だ。
 モノが乏しい時代には兄弟のお下がり(お古)をあてがわれ、豊かな今日ではわが子のお上がり(着飽きたもの)かせいぜい奮発してユニクロのお仕着せ。考えてみれば損な巡り合わせかな。
by dotenoueno-okura | 2009-06-05 10:54 | ◎ 身辺愛用品
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